めざ静!2020 開催報告
第3回『無理をしないこと!距離の踏み方について』
~“ONE TEAM”になったペース走!体調と気持ちの充実が距離を踏むきっかけに!~
3回目となった「めざ静!2020」は12月15日、これまでで最多の34人が参加して静岡市の中心部で行われました。今回のテーマは「距離の踏み方」。“距離を踏む”とは、陸上界では一般的に使われる言葉で、タイムを求めるのではなく、いかに長い距離を走れるようになるかに重点をおいてトレーニングすることを意味します。言い換えれば、距離をどれだけかせぐか…。距離を踏むという訓練をすることにより、フルマラソンに耐えられる体、脚、精神力をつくることができ、まずは完走を目指すランナーにとって、非常に大切なプロセスなのです。
ただこのトレーニングには注意が必要。この日開かれた講義でTOMO RUNの山本コーチは、ランナーにありがちな「月間○㎞!」という目標は、どうしても達成することに意識が行き、無理しがちになる。その結果、フォームが崩れて体を傷めてしまう、と話します。大切なことは『無理をしない』こと。「痛みがある時は休む。そのくらいの余裕を持ったほうが良い。気持ちと体が充実していれば、自然と距離が踏めるようになる」とアドバイスしていました。
講義の後は参加者からの質問に答えるQ&A。脚がつる対策としては「20㎞、30㎞の区切りや給水時に屈伸や伸脚、アキレス腱を伸ばすなどの走る以外の動きを入れると良い」、給水のポイントは「少しずつエネルギーを燃焼する体になるように、後半に行くにつれてスポーツドリンクから水の割合を増やすなどカロリーの低いものにしていくと良い」などと答えていました。
講義の後は駿府城公園の1周1.6㎞の中掘道路を周回するペース走のトレーニング。参加者は設定された4つのペースの中から希望を申告、ペースごとのグループで7周または10周(11~16㎞)の距離を踏んで行きました。山本コーチは、すべてのグループに寄り添い、伴走しながらフォームチェックや激励を繰り返していました。今回、この距離が人生初挑戦という参加者もいましたが、グループ内での励まし合いもあり、全員が無事に走り切ることができました。また、コース沿道に立ち、参加者をサポートしたのは静岡商業高校の陸上競技部員たち。参加者へ1周ずつ距離とタイムを伝えるとともに、スムーズな給水のサポートをしてくれました。参加者、コーチ陣、サポーターが“ONE TEAM”となり中身の濃いトレーニングとなりました。トレーニング終了後、多くの参加者が山本コーチに助言を求めていた姿からも「静岡マラソンへの思い」を感じることができました。
次回、第4回は2020年1月18日(土)に静岡市中央体育館と駿府城公園周回コースにて開催。テーマは『教えます!静岡マラソン2020の走り方』です。
また、今期の最終回となる第5回は2020年2月11日(火・祝)に田町安倍中スポーツ広場を起点として、安倍川河川敷で30㎞走を予定しています。
参加には事前申込が必要です。リピーターも初参加も大歓迎!ぜひご参加ください。
講師紹介
[講話・トレーニング] 講師:山本功児 氏
1978年12月生まれ 京都府出身 京都産業大学 → カネボウ
元世界クロスカントリー日本代表。実業団では日本選手権などで活躍。現在はTOMO RUNコーチとしてランナーの育成・強化を担う。
自己ベスト/
1500m:3分45秒 5000m:13分46秒 10000m:28分46秒
ハーフマラソン:1時間04分50秒 マラソン:2時間19分58秒